ChatGPTをはじめとするAIの進歩が止まりません。
日々新しいツールやプラグインが登場し、業務への活用が広がっています。
最近、我が社でもChatGPTの業務への活用が認められました。
私はいまマネージャという立場で、チームをマネジメントし、営業戦略を立案、実行する立場にありますが、たまにChatGPTを活用することがあります。
その時、ふと思うのです。
「あれ?ChatGPTあれば、私いらなくない??」
また、このブログは「プライベートな悩みを上司に相談すべきか」、といった上司・部下の関係に悩む方のアクセスも多いです。
そこで、ChatGPTはマネージャ(中間管理職)の代替となりうるか、というテーマで記事を作成してみました。
AIとマネージャ業務
AI技術の概要とその進化
人工知能(AI)は、大量の情報を処理し、特定のパターンを学び、問題を解決する能力を持つ技術です。
過去数十年で、AIは確定的なルールに基づく単純なタスクから、自然言語処理や画像認識などのより高度なタスクに至るまで、多岐にわたる領域で活用されるようになりました。
マネージャの役割と課題
課長をはじめとする中間管理職=マネージャは、組織の意思決定を伝達し、実行する役割を果たします。
役割は非常に広範で、具体的な業務の実行からチームメンバーの管理、さらには戦略的な意思決定までを担当することが求められます。そして時に雑用まで!!とにかく忙しいんです!!
その結果、労力と時間が多く割かれる一方で、生産性に直接貢献しない業務も少なくないのが現状です。
ChatGPTの機能とその活用
ChatGPTとは何か
いまさら感はありますが、今一度ChatGPTについて復習です。
ChatGPTはOpenAIにより開発された会話型のAIで、自然言語処理技術を利用して人間のように会話が可能です。また、ユーザーの質問に対して直感的な回答を提供したり、特定のタスクを達成するための指示を出すことができます。
最近では専用のプラグインも充実してきており、さまざまなシーンでの活用が期待されています。
中間管理職が担う業務へのChatGPTの応用
ChatGPTは、時間を大幅に節約できるツールとして、マネージャ業務を効率化することが可能です。例えば、会議の議事録を自動的に作成する、情報の検索を高速化する、日常的な管理タスクを自動化するなどの利点があります。
ChatGPTプラグインの活用例
- 会議の議事録作成・編集
マネージャはしばしば会議の進行役を担うことがありますが、同時に議事録を取るのは困難です。だからと言って、若手に議事録作成を頼もうとすると、露骨に嫌がられますよね・・・
最近の若手は、自分の成長に直接繋がらない業務を避ける傾向にあります。(議事録を取ることだって社会人にとって重要なわけですけど、なかなか理解されないですね)
ここで管理職は悩んでしまうわけですが・・・ここでChatGPTを活用すると、リアルタイムで会議の内容を記録し、議事録を作成することができます。
たとえば、「Otter.ai」というプラグインは、会話をリアルタイムで文字に変換し、その後ChatGPTがそれを議事録形式に整理することができます。これにより、マネージャは会議の進行や参加者との対話に集中することができます。 - 業務報告書の自動生成
マネージャの一部は定期的な業務報告の作成に多くの時間を費やします。
「GPT-3 Report Generator」のようなプラグインを利用すれば、ChatGPTが自動的に報告書を作成することが可能です。このツールは、提供されたデータを基に自然言語での説明文を生成し、適切な形式の報告書を出力します。これにより、マネージャは報告書作成に費やす時間を大幅に削減し、より重要な戦略的業務に注力することができます。
ChatGPTの限界
AIが対応できない業務と課題
AIはルールベースのタスクには優れていますが、人間の感情を完全に理解したり、複雑な情境を解釈することはまだ困難です。例えば、社員のモチベーションを理解し、それに対応する方法を見つけ出すことは、AIでは難しい問題です。
複雑な意思決定と倫理的な問題
複雑な意思決定や倫理的な問題については、人間の感性や経験に基づく判断が必要となります。具体的には、戦略的な決定、業務の優先順位付け、倫理的に微妙な問題など、AIがまだ対応できない領域が存在します。
人事業務とAI
人事業務の特性
人事業務は人間性が重視され、個々の従業員のニーズに対応し、組織全体の人事戦略を進行させるため、高度な人間性と判断力が求められます。
たとえば、採用面接では、応募者の能力だけでなく、その人が組織にフィットするかどうかを判断する必要があります。
また、パフォーマンスの評価、キャリアの進行、従業員のモチベーションの管理など、人間の感情や意図を理解することが重要な業務も多いです。
人事業務におけるAIの役割とその限界
AIは人事業務の一部を助けることはできますが、労働者との個々の関係を築く、労働者の感情を理解するといったタスクは人間が行うべきです。
例えば、AIは履歴書のスクリーニングや、既存のデータに基づいたパフォーマンス予測などのタスクを自動化することができますが、対面の面接や個々の従業員とのコミュニケーションには限界があります。
まとめ
AIが中間管理職の業務を補完する見込み
AIの進歩により、ChatGPTを活用することで、マネージャの業務の一部を補完し、生産性を向上させることが期待できます。
具体的には、報告書の作成、会議の議事録作成、情報の検索といった業務をAIに任せることで、マネージャは戦略的な意思決定や従業員のコーチングにより時間を割くことができます。
人事業務と中間管理職の必要性
しかし、人間の感性や経験に基づく判断は、AIにはできないため、人事業務とマネージャの存在は重要であると言えます。
従業員のモチベーションの管理、倫理的な判断、組織の文化の形成といった業務は、人間の感情や判断力が必要です。
AIと人間が協働する未来のビジョン
AIと人間が協働し、それぞれの強みを最大限に活用することで、より効果的な組織運営が可能になるでしょう。
人間は高度な判断力と感情の理解を活かし、AIは大量のデータの処理と効率的なタスク遂行を担当する。これが、21世紀の組織運営の理想的な姿だと思います。